2009年07月05日

朝日新聞への提案 〜5W1H分離で再有料化

  今回の買収報道には驚きました。てっきり、広告モデルで収益上げるノウハウ、SEO効果とPV自体をCnet買収で吸収するための策、と思いきや、日経でデジタルメディアを先導されたTさんによれば、For Saleだったのを、asahiパソコンとかがなくなってIT方面が弱くなっていた朝日が、やや何となく引き受けたらしい、という情報があったそうです。
  戦略性が感じられない、ということですが、これはベンチャー設立と同様、事後に戦略を打ち立て、強化しても良いのではないか、と思います。
  そこで、実は以前から、Asahi.comさんに提案していた標記の「再有料化計画」について、Cnetブロッガーとして概要を書いてみます。
 有料記事にするのは良いけれど、ログイン、パスワード入力を必須にすると、検索エンジンにはかからなくなります。最新の注目記事を、そのコンテンツ自体の魅力によって、キーワードから検索してもらえないのでは、記事自体に対価をいただくモデルとして致命的。
 そこで、次のようにします:
■記事から、Mextractr によって、5W1Hを抜き、伏せ字にする。抜いた5W1Hは、タグに、出現順、もしくは、5W1Hごとに50音順に入れてHTMLページを生成。
 その結果ですが、、SEO効果は元記事通りそのまま残ります。いや、事実報道などで最重要の要素、5W1Hがタグに入っているのだから、元記事よりもSEO効果は高くなる可能性も十分あります。
 そして、辿り着いた読者が読む文章はこんな感じです:
【原文】
メタデータ、Web閲覧メモやスケジュールをクラウドにクリッピングする "Mextクリッパー" サービスを無償提供開始 メタデータ株式会社(本社:東京都文京区、代表:野村直之)は4月8日、Web記事やWeb メールの本文からイベント情報や打ち合わせ日時の情報(以下アポ情報)の5W1H(いつ、どこで、何を、等)を抽出して、クラウド上の個人カレンダー、スケジューラの登録画面上の「タイトル」「日時」「場所」等のフォームに自動で振り分けて登録可能とする“Mext クリッパー”サービスの提供を開始した。メリットは、【スケジュール登録が10 秒で完了】、そして【いま注目した情報を逃さずクラウドにクリップ】の2つである。
 
【5W1Hを伏せ字にした結果】
メタデータ、Web閲覧メモやスケジュールをクラウドにクリッピングする "Mextクリッパー" サービスを無償提供開始
【…法人・団体名 1…】(本社:【…住所1(都道府県)…】【…住所1(市区町村)…】、代表:【…個人名1…】)は4月8日、Web記事やWeb メールの本文からイベ ント情報や打ち合わせ日時の情報(以下アポ情報)の5W1H(いつ、どこで、何を、【…個人名2…】)を抽出して、クラウド上の個人カレンダー、スケ ジューラの登録画面上の「タイトル」「日時」「場所」等のフォームに自動で振り分けて登録可能とする“Mext クリッパー”サービスの提供を開始した。 メリットは、【スケジュール登録が10 秒で完了】、そして【いま注目した情報を逃さずクラウドにクリップ】の2つである。
  何か起きた出来事の骨子は十分わかります。それが重要なことであれば、ちゃんと原文の形で読みたくなることでしょう。 ソース中のタグと丹念に対照すれば、読めなくはありません。しかし、より多くの時間とストレスがかかります。
 そこで、「すぐ、ちゃんと読みたいぞ」と思って、「購読」ボタンを押すと、1ヶ月1500円のカード引き落としで読めるようになる、という仕組みです。
  いかがでしょうか?  週刊アスキーの仮想報道の連載の中で歌田明弘さんは、今回だけ新聞社間のカルテル、談合を認めて、一斉に有料化を、という説を唱えておられました。あるいは、大手は潔く会社をたたみ、極小のコストで有料コンテンツを細かく小売りする報道ベンチャーが多数乱立する近未来像についても書いておられました。
  これらと比べて、上記の拙提案には、十分、現実性と、移行性と、日本の風土に合った「軟着陸」のビジネスモデルが含まれているように思うのです。しかし、もちろんAvex主導のCCCDが、「元データを損なう」技術は絶対に受け入れられない、と拒否反応を一部で起こした事実も忘れられません。このときは、レッドブック、オレンジブックなどのCDの規格を破るとともに(構造データがXMLでなくなるようなものか、、)、一部のCDプレーヤーのピックアップがトラッキング迷いで激しく動き、音質の低下のみならず、CDプレーヤーの寿命を縮める可能性があって、批判されました。
 これに比べれば、アスキーテキストの文字コードの規約も、HTMLの規約も完全に守ったまま、また、道具であるPCにも何ら悪影響を与えないまま、正当なSEO効果、即時性、面倒な手続きなく記事全体を眺めることができる、などの点で、「5W1H分離」の提案には一定の優位性があるように思います。
 テクノロジーでカバーできるところはテクノロジーで頑張る。今後の日本経済、日本発のソフトウェア、ネット上のビジネスの進展のためには、「技術は輸入、物まねばかりで寂しい」と言われた悪評を跳ね返しつつ、海外で類例の無い領域を開拓すべきではないでしょうか? そのような芽をみつけるたびに、「ガラパゴス」と言って非難するよりは、同様のテクノロジーとビジネスモデルを海外に輸出することを考えても良いのではないでしょうか?
 
 
 
 
 
 

カテゴリー: Mextractr, business, semantic

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posted by メタデータ at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | semantic
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